Core Concepts
本研究は、T2強調MRI画像における14の脊椎構造(10の椎体サブ構造、椎間板、脊髄、脊柱管、仙骨)のセマンティックおよびインスタンスセグメンテーションを行う、SPINEPSと呼ばれる深層学習アプローチを提示するものである。
Abstract
本研究の目的は以下の3点である:
T2強調MRI画像における14の脊椎構造のセマンティックおよびインスタンスセグメンテーションを行うSPINEPSアプローチを提示する。
自動生成アノテーションとMRからCTへの変換アプローチを組み合わせて学習に利用する方法を示す。
事前学習済みモデルを公開し、研究者が自身のデータセットに対してセグメンテーションマスクを生成できるようにする。
SPINEPSは2段階のアプローチを採用している:
セマンティックモデルが14の脊椎構造にラベルを付与する。
スライディングウィンドウ手法を用いた2番目のモデルにより、セマンティックマスクから椎体インスタンスを識別する。
公開データセットSPIDERとドイツ国民コホート(NAKO)データを用いた評価では、提案手法が既存手法を上回る性能を示した。
特に、インスタンスセグメンテーションの指標であるDice係数、平均対称表面距離、パノプティック品質などで優れた結果が得られた。
自動生成アノテーションのみを用いた学習でも、手動アノテーションを用いた場合と同等の性能が得られた。
さらに、SPIDERデータセットを加えることで、パフォーマンスがさらに向上した。
本手法は、脊椎MRI画像の包括的なセグメンテーションを可能にし、脊椎関連の疫学研究や医療介入における定量的分析に役立つと考えられる。
事前学習済みモデルの公開により、研究者が自身のデータに適用できるようになる。
Stats
椎体コーパスのDice係数は0.96であり、平均対称表面距離は0.195 mm
椎間板のDice係数は0.967
脊柱管のDice係数は0.958