Core Concepts
不確実性を定量化し、高い不確実性領域を人間が修正することで、深層学習モデルの性能を継続的に向上させることができる。
Abstract
本研究では、病理組織画像のセグメンテーションタスクにおいて、深層学習モデルの不確実性を活用した人間-AI協調学習フレームワークを提案している。
まず、nnU-Netをベースとした深層学習モデルを5分割交差検証で学習し、各ピクセルの不確実性を定量化する。次に、Camelyon17データセットの75枚の画像に対して、不確実性が高い上位5、10、20パッチを選択し、人間が修正を行う。その修正データを用いてモデルを再学習し、性能を向上させる。
実験の結果、不確実性に基づいたパッチ選択が、ランダムサンプリングに比べて優れた性能向上を示した。特に、稀少な孤立性腫瘍細胞(ITC)の検出精度が大きく向上した。
この手法は、深層学習モデルの不透明性を軽減し、医療現場での信頼性を高めることができる。また、連邦学習などのプライバシー保護型の分散学習環境にも適用可能であり、今後の発展が期待される。
Stats
ランダムサンプリングでは、5パッチ追加で精度(Dice係数)が0.66から0.76に、10パッチ追加で0.84に向上した。
一方、不確実性ガイド型サンプリングでは、5パッチ追加で0.76、10パッチ追加で0.84と、ランダムサンプリングを上回る精度向上が得られた。
Quotes
"不確実性を定量化し、高い不確実性領域を人間が修正することで、深層学習モデルの性能を継続的に向上させることができる。"
"この手法は、深層学習モデルの不透明性を軽減し、医療現場での信頼性を高めることができる。"