Core Concepts
CT/CTAから予測灌流マップ(PPM)を生成し、4D-CTPから得られるT-maxマップと高い空間類似性があることを示した。また、PPMと神経症状スコア(NIHSS)の関係を大規模コホートで検証し、予想される脳領域との関連を明らかにした。
Abstract
本研究は、急性期虚血性脳卒中患者の治療決定に重要な脳灌流情報を、より簡便に入手可能な方法を提案している。
主な内容は以下の通り:
18人の患者でCT/CTAから予測灌流マップ(PPM)を生成し、4D-CTPから得られるT-maxマップと比較した。PPMとT-maxマップの空間類似性は高く(平均スピアマン相関係数0.7893)、年齢との相関はなかった。
2,110人の大規模コホートでPPMと神経症状スコア(NIHSS)の関係を解析した。左右手運動、注視、言語機能のNIHSSサブスコアは、予想される脳領域の灌流状態と有意に関連していた。
4D-CTPは複雑な撮像プロセスと専用ソフトウェアが必要なため、多くの患者に適用できない。一方、本研究のPPMは、より一般的に利用可能なCT/CTAから生成できるため、急性期治療決定に有用な情報を提供できる可能性がある。
Stats
18人の患者におけるPPMとT-maxマップの平均スピアマン相関係数は0.7893(標準偏差0.049)であった。
2,110人の患者において、左手運動スコアは右運動野と皮質脊髄路、右手運動スコアは左運動野と皮質脊髄路、注視スコアは右半球、言語スコアは左側頭葉と有意に関連していた。