Core Concepts
連続的な空間-時間モデリングにより、従来の方法では課題であった滑らかな境界の問題を解決し、大変形にも対応できる。また、自動的な初期化と高速な最適化により、新しい症例にも容易に適用できる。
Abstract
本研究では、放射線治療における運動モデリングのために、連続的な空間-時間変形画像登録(CPT-DIR)手法を提案した。従来の方法では課題であった滑らかな境界の問題を、空間的な連続モデリングによって解決した。また、時間的な連続モデリングにより、大変形への対応も可能となった。さらに、自動的な初期化と高速な最適化を実現することで、新しい症例にも容易に適用できる。
評価では、ランドマークの精度(TRE)、画像類似度(MAE)、臓器の重複度(Dice)などの指標で、従来のB-スプライン法に比べて大幅な性能向上を示した。特に、肋骨領域の滑らかな境界での精度が大きく改善された。また、処理時間も従来法の数分から15秒以内に短縮された。
このように、連続的な表現を活用したCPT-DIR手法は、精度、自動化、処理速度の面で大幅な向上を実現し、特に課題の多かった領域での性能が飛躍的に向上した。放射線治療における画像登録の課題解決に大きく貢献できると期待される。
Stats
ランドマークの精度(TRE)はB-スプラインの2.79±1.88mmから0.99±1.07mmに改善された。
肺領域のMAEはB-スプラインの60.75±59.06HUから49.72±39.56HUに改善された。
全身領域のMAEはB-スプラインの35.46±46.99HUから28.99±32.70HUに改善された。
肋骨領域のMAEはB-スプラインの65.65±68.45HUから42.04±45.60HUに、Dice係数は89.30%から90.56%に改善された。
処理時間はB-スプラインの65.34±35.43秒から11.96±1.68秒(E2E)、14.32±2.34秒(LDD)に短縮された。
Quotes
連続的な空間モデリングにより、滑らかな境界の問題を解決できる。
時間的な連続モデリングにより、大変形への対応が可能となる。
自動的な初期化と高速な最適化により、新しい症例にも容易に適用できる。