Core Concepts
本研究では、非造影胸部CT画像と放射線レポートのペアからなるCT-RATEデータセットを開発し、これを活用して、放射線レポートの情報を利用することで、教師なし学習による高精度な胸部CT画像の異常検出を実現した。
Abstract
本研究では、非造影胸部CT画像と放射線レポートのペアからなるCT-RATEデータセットを開発した。このデータセットには25,692件の非造影胸部CT画像と21,304人の患者の放射線レポートが含まれている。
次に、CT-RATEデータセットを活用して、CT画像と放射線レポートの対照学習を行うCT-CLIPモデルを開発した。CT-CLIPは、教師なし学習により、CT画像と放射線レポートの関係性を学習し、多様な異常検出タスクに適用できる汎用的なモデルとなっている。
CT-CLIPの評価では、教師あり学習の最新手法を上回る異常検出性能を示した。特に、教師なしのゼロショット学習では、既存の教師あり手法を大きく上回る結果となった。これは、放射線レポートの情報を活用することで、教師付きラベルなしでも高精度な異常検出が可能であることを示している。
さらに、CT-CLIPは、CT画像の検索や放射線レポートからの関連CT画像の検索など、様々な応用が期待できる。
以上より、本研究で開発したCT-RATEデータセットとCT-CLIPモデルは、3D医療画像解析分野における重要な貢献となっている。
Stats
胸部CTの撮影枚数は100枚から600枚まで幅がある
放射線レポートの文字数は200文字から2,000文字まで幅がある
患者の年齢は18歳から102歳まで幅がある
Quotes
"本研究では、非造影胸部CT画像と放射線レポートのペアからなるCT-RATEデータセットを開発した。"
"CT-CLIPは、教師なし学習により、CT画像と放射線レポートの関係性を学習し、多様な異常検出タスクに適用できる汎用的なモデルとなっている。"
"CT-CLIPの評価では、教師あり学習の最新手法を上回る異常検出性能を示した。"