Core Concepts
本論文は、四角翼機の非線形ダイナミクスと計算資源の制限に取り組むことを目的としている。まず、効率的かつ正確なモデルを導出するための物理的に裏付けられたモデリングアプローチを提案する。次に、限られた計算リソースの中で制約条件を確実に満たしながら四角翼機を安全に操縦するための定常状態対応型MPC制御手法を開発する。
Abstract
本論文は、四角翼機の制御に関する課題に取り組んでいる。
まず、四角翼機の動力学モデルの同定について以下のような手順を示している:
四角翼機の動力学を表す簡単な線形モデルを提案する。このモデルは、ヨー角が小さい場合の四角翼機の位置ダイナミクスを記述する。
閉ループ同定手法を用いて、Parrot Bebop 2の各軸方向のモデルパラメータを同定する。この手法では、位置制御ループを用いて同定を行うことで、空間的制約を考慮できる。
フーリエ解析を用いて、線形動作領域を特定し、同定に適した入力軌道を決定する。
最小二乗法を用いて、同定されたモデルのパラメータを報告する。
次に、同定されたモデルを用いて、MPC制御手法の実験的検証を行っている:
定常状態対応型MPCを開発し、Parrot Bebop 2への適用を検討する。この手法は、計算リソースが限られた環境でも制約条件を確実に満たしながら目標追跡を行うことができる。
定数区分的な目標位置追跡実験とレムニスカート軌道追跡実験を行い、提案手法の有効性を示す。
実験結果から、簡略化されたモデルでも四角翼機の制御に十分活用できること、および定常状態対応型MPCが限られた計算リソースでも実用的に使えることを確認する。
Stats
位置pxの運動方程式: ¨px + 0.0527 ˙px = -5.4779 ux
位置pyの運動方程式: ¨py + 0.0187 ˙py = -7.0608 uy
位置pzの運動方程式: ¨pz + 1.7873 ˙pz = -1.7382 uz