Abstract
本論文は、Krausのパラドックスを圏論的に定式化したものである。
まず、Van den Berg-Moerdijk のパス圏の概念を導入し、その性質を説明する。特に、単射性と同値性の関係について議論する。
次に、命題切断の圏論的定式化を与え、同型型の概念を定義する。同型型は、対角写像が弱同値写像となる型である。
さらに、単射的写像と同型写像の関係について考察する。単射的写像の定義は、弱同値写像に対する左リフティング性質を持つ写像である。
主定理では、同型型の同型写像が単射であることを示す。すなわち、同型型を持つ型の単射的写像は単射である。これがKrausのパラドックスの圏論的定式化である。
最後に、群論の例を用いて、この結果を具体的に説明する。
Stats
同型型は単射である。
同型型は、対角写像が弱同値写像となる型である。
Quotes
同型型は単射である。
同型型を持つ型の単射的写像は単射である。