Core Concepts
本論文では、圧縮性Cahn-Hilliard-Navier-Stokes方程式の初期境界値問題を効率的に解くための陰的-陽的時間ステッピングスキームを提案する。高次の項を陰的に扱うことで、効率的な数値解法を実現する。
Abstract
本論文では、圧縮性Cahn-Hilliard-Navier-Stokes方程式の数値解法について検討している。
まず、この方程式系の概要を説明する。Cahn-Hilliard方程式は二相流体の相分離を記述し、Navier-Stokes方程式は流体の運動を記述する。これらを結合した方程式系は、重力の影響を考慮した二相流体の挙動を表現する。
次に、この方程式系に対する数値解法を提案する。高次の項を陰的に扱うことで、時間ステップの制限を緩和する陰的-陽的スキームを考案する。具体的には、対流項を陽的に、その他の項を陰的に扱う2段階の線形陰的-陽的Runge-Kuttaスキームを提案する。これにより、大規模な線形システムを解くだけで良く、効率的な数値解法が実現できる。
最後に、数値実験を行い、提案手法の妥当性と効率性を確認する。保存則の満足、線形ソルバーの収束性、数値解の時間発展などを検討し、提案手法の有効性を示す。
Stats
ρ(x, t) = 0.1 cos(2πx) + 1.25
v(x, t) = sin(πx)
c(x, t) = 0.1 cos(πx)
G = -10
ν* = 2ν + λ = 2
ε = 10^-4