Core Concepts
WASP-39 b 系外惑星の終端領域には、朝夕で大きな温度差があり、雲量の違いが存在することが明らかになった。
Abstract
この研究では、WASP-39 b 系外惑星の終端領域の非均質性を検出した。これまでの研究では、終端領域は均質であると仮定されてきたが、この研究では、JWST による観測データから、朝夕の終端領域に大きな違いがあることを示した。
具体的には以下の点が明らかになった:
- 夕方の終端領域は朝方に比べて平均で 405±88 ppm 大きな遷移深度を示す
- 夕方の終端領域スペクトルは朝方に比べて特徴が大きい
- 最良のモデルでは、夕方の終端領域は朝方に比べて 177^{+65}_{-57} K 高温であり、両者のC/O比は太陽組成と一致する
- 大循環モデルは、朝方の終端領域が曇りで夕方が晴れやすいことを示唆している
この結果は、系外惑星大気の理解を深化させるものであり、終端領域の非均質性を考慮する必要性を示している。
Stats
夕方の終端領域の遷移深度は朝方に比べて平均で 405±88 ppm 大きい。
夕方の終端領域は朝方に比べて 177^{+65}_{-57} K 高温である。
Quotes
"While models predict clear differences between the evening (day-to-night) and morning (night-to-day) terminators, direct morning/evening transmission spectra in a wide wavelength range has not been reported for an exoplanet to date."
"We observe larger transit depths in the evening which are, on average, 405±88 ppm larger than the morning ones, also having qualitatively larger features than the morning spectrum."
"The spectra are best explained by models in which the evening terminator is hotter than the morning terminator by {177}_{-57}^{+65} K with both terminators having C/O ratios consistent with solar."