Core Concepts
k色の点集合Pにおいて、その直交凸包が正の面積を持つ4点集合の存在を判定するアルゴリズムを提案し、その時間計算量の下界を示す。
Abstract
本論文では、k色の点集合Pにおいて、その直交凸包が正の面積を持つ4点集合の存在を判定する問題を扱う。
まず、この問題を4色クロス問題として定式化する。4色クロス問題とは、点集合Pに中心を持つ4色クロスの存在を判定する問題である。ここで、4色クロスとは、その中心の4つの開放象限にそれぞれ異なる色の点が存在するものを指す。
次に、O(n log n)時間アルゴリズムを提案する。このアルゴリズムは、まず点集合Pを y座標の降順に並べ替え、中間線集合Hを構築する。その後、各中間線hiについて、4つの候補点集合(NEi, NWi, SWi, SEi)を計算する。これらの候補点集合は、それぞれhiの上方、左上、左下、右下の開放象限に属する異なる色の点を高々4つ含む。最後に、各中間線hiについて、その候補点集合から4色クロスの存在を判定する。
さらに、4色クロス問題がアルゴリズム計算木モデルにおいてΩ(n log n)の下界を持つことを示す。この下界は、2色開放単位ギャップ問題とよばれる補助問題を経由して証明される。
Stats
点集合Pのサイズはn
点集合Pの色数はk (4 ≤ k ≤ n)
提案アルゴリズムの時間計算量はO(n log n)