Core Concepts
多視点心エコー図データを活用し、一クラス分類アルゴリズムを用いて心筋梗塞の早期検出を行う新しい手法を提案する。
Abstract
本研究では、心筋梗塞の早期検出のために、多視点心エコー図データを活用した新しい一クラス分類フレームワークを提案している。
特徴抽出では、左心室の動きの特徴をActive Polynomialsを用いて抽出し、A4CビューとA2Cビューから特徴ベクトルを得る。
提案手法の核となるのは、Multi-modal Subspace Support Vector Data Description (MS-SVDD)アルゴリズムである。これは、特徴ベクトルを最適化された低次元部分空間に写像し、一クラス分類を行うものである。
さらに、ガウシアンカーネルとラプラシアンシグモイドカーネルを組み合わせた複合カーネルを導入し、特徴抽出能力を向上させている。また、対称的な降下法と非対称的な降下法を用いて、各モダリティに適応的に射影行列を最適化する手法も提案している。
HMC-QU データセットを用いた実験の結果、提案手法は心筋梗塞検出の幾何平均精度71.24%を達成し、従来手法に比べて大幅な性能向上を示した。この成果は、心エコー図に基づく心筋梗塞の早期診断に大きな進展をもたらすものである。
Stats
心筋梗塞患者88名、非心筋梗塞患者42名の合計260件の心エコー図データを使用した。