Core Concepts
抽象議論フレームワークにおいて、正当化された議論の集合が与えられた場合、その議論の集合を正当化する可能な選好の集合を計算する。さらに、計算された選好が元の議論の集合を正当化することを検証する。
Abstract
本研究では、抽象議論フレームワークにおいて、正当化された議論の集合が与えられた場合、その議論の集合を正当化する可能な選好の集合を計算する手法を提案している。
具体的には以下の3つのケースを考慮して選好を計算する:
ケース1: 拡張に含まれる議論が、拡張に含まれない議論に攻撃されているが、拡張内の他の議論によって守られていない場合、前者の議論は後者の議論よりも優先される。
ケース2: 拡張に含まれる議論が、拡張に含まれない議論を攻撃し、その議論から攻撃されていない場合、前者の議論は後者の議論以上の優先度を持つ。
ケース3: 拡張に含まれる議論が、拡張に含まれない議論に攻撃されているが、拡張内の別の議論によって守られている場合、3つの優先度関係(前者優先、後者優先、同等)のいずれかが成り立つ。
提案手法では、これらのケースを網羅的に考慮して、可能な選好の集合を計算する。さらに、計算された選好が元の議論の集合を正当化することを検証する手法も提案している。
実装と実験結果の分析も示されている。
Stats
拡張に含まれる議論Aが拡張に含まれない議論Bを攻撃しているが、Aを守る拡張内の他の議論Cが存在しない場合、Aは優先度がBよりも高い(A > B)。
拡張に含まれる議論Aが拡張に含まれない議論Bを攻撃し、Bがアは攻撃していない場合、AはBと同等以上の優先度を持つ(A ≥ B)。
拡張に含まれる議論Aが拡張に含まれない議論Bに攻撃されているが、拡張内の別の議論Cがこの攻撃を防いでいる場合、A > B、A = B、B > Aのいずれかの優先度関係が成り立つ。