Core Concepts
持続可能な学習における重要な課題であるカタストロフィック忘却を緩和するため、人間の認知プロセスに着想を得た新しい手法COREを提案する。COREは、適応的な量的割り当てと質重視のデータ選択の2つの主要な戦略を実装し、リプレイバッファの有効活用を図る。
Abstract
本論文は、持続可能な学習における重要な課題であるカタストロフィック忘却の緩和に取り組んでいる。
まず、人間の記憶メカニズムにおける認知過負荷と干渉に着目し、それらがモデルの忘却にも反映されることを示している。これに基づき、以下の2つの主要な戦略を提案している:
適応的な量的割り当て(AQA)
タスク固有の忘却率に応じて、リプレイバッファの割り当てを動的に調整する。
過去タスクの忘却率と現在タスクの干渉率を考慮して、各タスクに適切な注意を払う。
質重視のデータ選択(QFDS)
モデルの潜在特徴空間を活用し、各クラスの特徴を網羅的に表現するデータサンプルを選択する。
これにより、リプレイバッファ内のデータの質を高め、効果的な復習を実現する。
実験の結果、提案手法COREは、既存手法と比較して顕著な性能向上を示した。特に、最も困難なタスクの精度を大幅に改善できることが確認された。このように、人間の認知プロセスに着想を得たCOREは、持続可能な学習における新たな基準を示すものと言える。
Stats
過去タスクの最高精度と現在精度の差は、タスクpの忘却率fpとして定量化される。
現在タスクTτの過去タスクPに対する干渉率ipは、Tτ−1とTτの精度差の指数関数として計算される。