Core Concepts
学生がAIツールを効果的に活用し、批判的に関与することが重要である。しかし、多くの学生はAIとの浅い相互作用にとどまっており、深い批判的思考を示すことが少ない。教育機関は、学生がAIと効果的に協働できるよう支援する必要がある。
Abstract
本研究は、学生がAIツールの一つであるChatGPTを活用した筆記課題における批判的な相互作用を調査した。理論モデルと実証データに基づき、以下の知見を得た。
計画・着想段階では、多くの学生がAIを表面的に活用するにとどまり(83.7%)、深い相互作用を示す学生は少数(12.2%)であった。情報検索・評価では、ほとんどの学生がAIを単純に活用する浅い相互作用(89.8%)を示し、深い相互作用は6.1%にとどまった。執筆・表現段階では、ほとんどの学生がAIを表面的に活用(81.6%)しており、深い相互作用は見られなかった。一方、学生の自己省察では、深い相互作用が最も多く見られた(49%)。
これらの結果から、学生がAIとの効果的なパートナーシップを築くためには、各段階での批判的思考力を育成する必要があることが示唆された。教育機関は、カリキュラムや評価方法の見直しを通じて、学生がAIの機能と限界を理解し、主体的に活用できるよう支援すべきである。
Stats
多くの学生がAIを表面的に活用し、深い批判的思考を示すことが少ない(計画・着想段階:83.7%、情報検索・評価:89.8%、執筆・表現段階:81.6%)
学生の自己省察では、深い相互作用が最も多く見られた(49%)
Quotes
"ChatGPTを単独の真理源として使うのは十分ではなく、従来の真理源である学術論文を使って、ChatGPTで生成された考えを補強・強化する必要がある。"
"新しい世代のツールのおかげで、私の学習旅路がずっと簡単になりました。必要な情報を得るのに要する時間が大幅に減りました。ただし、時には森を見失いがちになります。"