Core Concepts
ビデオ講義学習中の学習者の注意レベルとガゼ同期の関係を明らかにする。
Abstract
本研究では、84人の大学生を対象に、実際のオンラインビデオ講義学習中の注意レベルとガゼ同期の関係を検討した。
注意レベルは、講義中に定期的に提示された注意状態に関する自己報告によって評価された。ガゼ同期は、ガゼ密度マップのKullback-Leibler発散とMultiMatchアルゴリズムによるスキャンパス比較によって測定された。
結果は以下の通り:
注意状態の自己報告が高い学習者のほうが、ガゼ同期が有意に高かった。
ガゼ同期指標と学習成果との間には有意な関係は見られなかった。一方で、注意の自己報告は学習成果と有意に関連していた。
これらの結果は、ガゼ同期がオンラインビデオ講義中の注意レベルを反映する可能性を示唆するものの、注意指標としての直接的な活用には課題があることを示唆している。ビデオコンテンツの特性やガゼ同期指標の選択など、さらなる検討が必要である。
Stats
注意状態の自己報告が高い学習者のガゼ同期指標(ISC)の平均値は0.104、注意状態の自己報告が低い学習者のガゼ同期指標(ISC)の平均値は-0.069であった。
注意状態の自己報告が高い学習者のガゼ密度マップのKullback-Leibler発散の平均値は-0.219、注意状態の自己報告が低い学習者のガゼ密度マップのKullback-Leibler発散の平均値は0.142であった。
注意状態の自己報告が高い学習者のMultiMatchスキャンパス類似度の平均値は0.207、注意状態の自己報告が低い学習者のMultiMatchスキャンパス類似度の平均値は-0.137であった。