Core Concepts
対話型マルチメディアコンテンツ(explorables)の作成には専門的なウェブ開発知識が必要であり、教育者や学生の参加を阻害している。本研究では、explorables作成ツールの要件を体系化し、その評価方法を提案する。
Abstract
本研究は、対話型マルチメディアコンテンツ(explorables)の作成ツールを評価するための要件を体系化したものである。
explorables は、対話性、マルチメディア性、オープンアクセスといった特徴を持ち、教育に有効な媒体である。しかし、explorables の作成にはウェブ開発の専門知識が必要であり、教育者や学生の参加を阻害している。
そこで本研究では、ソフトウェア品質モデルISO 25010、既存の実証研究、ドメインモデリングに基づき、explorables作成ツールが実装すべき要件を体系化した「Explorable Authoring Requirements (EAR)」を提案した。EARは、作成機能、開発機能、作成体験、開発体験の4つの側面から構成される。
作成機能では、ドキュメントの作成、保存/読み込み/共有、元に戻す/やり直し、要素の拡張、フラグメントの追加/削除/編集/配置/コピー/ペースト、スタイル変更、自動生成、属性付与、ライセンス付与などの要件を定義した。
開発機能では、設計/ドキュメンテーション、実装、デバッグ/テスト、デプロイといった要件を定義した。
作成体験と開発体験については、ユーザエクスペリエンス評価手法であるUEQ+を参考に、効率性、有用性、明確性、適応性、信頼性、直感的な使いやすさ、刺激性、新規性、安全性、魅力性の10の側面から要件を定義した。
最後に、EARモデルの具体的な適用方法として、機能要件の定性的分析、開発者へのインタビュー調査、ユーザ実験によるユーザビリティ評価の3つのステップを提案した。
Stats
対話型コンテンツの作成には専門的なウェブ開発知識が必要であり、教育者や学生の参加を阻害している。
explorables作成ツールの要件を、作成機能、開発機能、作成体験、開発体験の4つの側面から体系化した。
作成機能には、ドキュメントの作成、保存/読み込み/共有、元に戻す/やり直し、要素の拡張、フラグメントの追加/削除/編集/配置/コピー/ペースト、スタイル変更、自動生成、属性付与、ライセンス付与などの要件がある。
開発機能には、設計/ドキュメンテーション、実装、デバッグ/テスト、デプロイといった要件がある。
作成体験と開発体験には、効率性、有用性、明確性、適応性、信頼性、直感的な使いやすさ、刺激性、新規性、安全性、魅力性の10の側面からの要件がある。