Core Concepts
本論文では、大変形を伴う超双曲弾性力学の問題に対して、2つの時間スケールを用いた段階的最小化法による時間離散近似の安定性と収束性を示した。非凸な状態空間を含む一般的な設定において、安定性と最適な収束率を証明した。
Abstract
本論文では、大変形を伴う超双曲弾性力学の問題に対して、2つの時間スケールを用いた段階的最小化法による時間離散近似の解析を行っている。
まず、一般的な設定において安定性を示した。エネルギーが非凸であっても、最高次の項が凸であれば、安定性が成り立つことを示した。さらに、最高次の項が線形の場合には、一意性と最適な収束率を証明した。
具体的には以下の結果を示した:
安定性定理: 人工的な減衰項を含む近似スキームについて、エネルギーの上界が初期データと外力に依存する定数で抑えられることを示した。また、減衰項を含まない直接的な近似スキームについても、エネルギーの増加が時間ステップに比例して抑えられることを示した。
収束率定理: 最高次の項が線形の場合に、近似解が正則な解に最適な線形の速度で収束することを示した。これに伴い、解の高い時間正則性も証明した。
数値実験: 普通微分方程式の場合について、得られた推定式の最適性を示す数値実験を行った。
本論文の結果は、大変形を伴う超双曲弾性力学の数値解析において重要な知見を与えている。特に、非凸な状態空間を含む一般的な設定において、安定性と最適な収束性を示したことが特筆される。
Stats
大変形を伴う超双曲弾性力学の問題では、エネルギー汎関数の最高次の項が凸であれば、安定性が成り立つ。
最高次の項が線形の場合、近似解は正則な解に最適な線形の速度で収束する。
普通微分方程式の場合の数値実験より、得られた推定式の最適性が確認された。