Core Concepts
本論文では、2次元の特異摂動を伴う4次の境界値問題に対して、Shishkinメッシュを用いた弱ガラーキン有限要素法を適用し、H2等価離散ノルムにおける漸近最適な誤差評価を確立した。
Abstract
本論文では、2次元の特異摂動を伴う4次の境界値問題を弱ガラーキン有限要素法を用いて解析している。
まず、問題の解を滑らかな成分と境界層成分に分解するShishkin仮定を導入した。これに基づき、Shishkinメッシュを構築し、弱ラプラシアン演算子と弱勾配演算子を定義した。
次に、局所L2射影演算子を導入し、その近似性質を示した。これらを用いて、H2等価離散ノルムにおける誤差方程式を導出し、漸近最適な誤差評価を確立した。
最後に、数値実験を行い、理論的な収束性を検証した。特に、Shishkinメッシュを用いた場合は、摂動パラメータに依存しない最適な収束オーダーが得られることを示した。
Stats
ε = 1e-00のとき、N = 8のときの誤差は1.01e-03、N = 16のときの誤差は2.61e-04、N = 32のときの誤差は6.58e-05、N = 64のときの誤差は1.65e-05、N = 128のときの誤差は4.12e-06である。
ε = 1e-01のとき、N = 8のときの誤差は3.77e-03、N = 16のときの誤差は1.06e-03、N = 32のときの誤差は2.75e-04、N = 64のときの誤差は6.94e-05、N = 128のときの誤差は1.74e-05である。