Core Concepts
重み付きシフト7ステップBDFメソッドを用いて放物型方程式を安定的に離散化することができる。適切な乗数を導入することで、エネルギー法を用いて安定性を証明できる。
Abstract
本論文では、放物型方程式の離散化に対する重み付きシフト7ステップBDFメソッド(WSBDF7)を提案し、その安定性を分析している。
まず、WSBDFqメソッド(q≤7)の安定領域は、重み係数ϑの増加に伴って拡大し、対応するBDFqメソッドの安定領域よりも大きくなることを示している。
次に、WSBDFメソッドに適した新しい乗数の概念を導入し、WSBDF7メソッドに対する適切な乗数を構築している。これらの乗数を用いて、エネルギー法に基づく安定性定理を証明している。具体的には、以下の3つの安定性推定式を導出している:
離散L∞(H)ノルムにおける最適オーダーの誤差評価を導出する安定性推定式(1.9)。
離散L∞(V)ノルムにおける最適オーダーの誤差評価を導出する安定性推定式(1.11)。
離散L∞(H)ノルムと離散L2(V)ノルムにおける最適オーダーの誤差評価を導出する安定性推定式(1.12)。
提案手法は、平均曲率流、勾配流、分数方程式、非線形方程式などの様々な放物型方程式に適用可能である。
Stats
7ステップBDFメソッドと7ステップシフトBDFメソッドは零安定ではない。
WSBDFqメソッド(q≤7)の安定領域は、重み係数ϑの増加に伴って拡大する。
WSBDFqメソッドの安定領域は、対応するBDFqメソッドの安定領域よりも大きい。
Quotes
"重み付きシフト7ステップBDFメソッド(WSBDF7)は、ϑ=3の場合、放物型方程式に対して安定である。"
"提案手法は、平均曲率流、勾配流、分数方程式、非線形方程式などの様々な放物型方程式に適用可能である。"