Core Concepts
バナッハ空間上のリプシッツ写像に対する非線形ハイゼンベルク-ロバートソン-シュレディンガー不確定性原理を導出した。線形作用素の場合はこの原理が従来のハイゼンベルク-ロバートソン-シュレディンガー不確定性原理に帰着することを示した。
Abstract
本論文では、バナッハ空間上のリプシッツ写像に対する非線形ハイゼンベルク-ロバートソン-シュレディンガー不確定性原理を導出した。
主な内容は以下の通り:
バナッハ空間Xと部分集合M, Nを考え、0 ∈ M ∩ Nを仮定する。Mから Xへの、Nから Xへのリプシッツ写像A, Bを考え、A(0) = B(0) = 0が成り立つと仮定する。
写像fがXの双対空間X*に属し、f(x) = 1を満たすとき、A, Bに関する2つの不確定性を定義する:
∆(A, x, f) := ∥Ax - f(Ax)x∥
∇(f, A, x) := ∥fA - f(Ax)f∥_Lip0
上記の設定の下で、以下の非線形ハイゼンベルク-ロバートソン-シュレディンガー不確定性原理を示した:
1/2 ∇(f, A, x)^2 + ∆(B, x, f)^2 ≥ 1/4 (∇(f, A, x) + ∆(B, x, f))^2 ≥ ∇(f, A, x)∆(B, x, f) ≥ |f(ABx) - f(Ax)f(Bx)|
さらに、線形作用素の場合にはこの非線形原理が従来のハイゼンベルク-ロバートソン-シュレディンガー不確定性原理に帰着することを示した。
Stats
∥Ax - f(Ax)x∥
∥fA - f(Ax)f∥_Lip0
|f(ABx) - f(Ax)f(Bx)|