Core Concepts
インパルシブグッドウィンオシレータの1サイクルの安定性を、振幅変調関数と周波数変調関数の特性に基づいて解析的に評価する。
Abstract
本論文では、インパルシブグッドウィンオシレータ(IGO)の1サイクルの安定性について検討している。IGOは、連続時間線形システムにインパルス状フィードバックを施した hybrid システムであり、振幅変調と周波数変調を用いて離散的な制御入力を生成する。
1サイクルとは、最短周期内に1回のインパルス入力が生じる周期解を指す。1サイクルの特性(周期と入力振幅)は、IGOの離散時間表現における固定点によって決まる。本論文の主要な結果は以下の通り:
1サイクルの局所的指数安定性は、振幅変調関数の微分係数と周波数変調関数の微分係数に関する線形不等式によって特徴づけられる。この条件は、1サイクルの安定化に必要十分である。
IGOのJacobianは必ず1つの正の実固有値を持ち、その値は[e^(-a3T), e^(-a1T)]の範囲にある。したがって、1サイクルの安定性は、この固有値が単位円内に収まるかどうかで判断できる。
提案した安定性条件は、従来の安定判別法(Schur-Cohn条件、Jury条件など)に比べて簡単であり、1サイクルの設計に有用である。
数値例では、提案手法の有効性が示されている。
Stats
固定点X = [136.4461, 44.9637, 7.4309]^T
1サイクルのパラメータ: λ = 415.8412, T = 37.3834
J = [0.4733, 0.1410, 0.0221]^T
D = [-10.0829, -2.5705, -0.3633]^T