Core Concepts
PrivShapeは、ユーザーレベルのプライバシー保護下で時系列データの形状を効率的に抽出する手法である。圧縮SAXによる時系列の次元削減、トライ構造を用いた形状候補の生成、および二段階の精緻化戦略により、従来手法よりも優れた性能を発揮する。
Abstract
本論文は、時系列データからの形状抽出に関する新しい手法「PrivShape」を提案している。時系列データには個人情報が含まれることが多く、プライバシー保護が重要となる。PrivShapeは、ユーザーレベルのプライバシー保護を実現しつつ、形状抽出の精度を高める工夫を行っている。
具体的には以下の3つの特徴がある:
圧縮SAXによる時系列の次元削減
時系列データを圧縮SAXで変換し、長さの短い系列に変換する。これにより、後の処理の効率化が図れる。
トライ構造を用いた形状候補の生成
時系列データからトライ構造を構築し、形状候補を生成する。候補の生成と選択の際にはプライバシー保護のための摂動を行う。
二段階の精緻化戦略
形状候補の生成と選択の過程で、トライの展開と二段階の精緻化を行うことで、より良い形状を抽出できるようにしている。
これらの手法により、従来手法であるPatternLDPよりも優れた形状抽出性能を発揮することが実験的に示されている。
Stats
時系列データの長さは398から275の範囲にある。
生成された時系列データの数は40,000個から20,000個の範囲にある。