Core Concepts
3-FLIP アルゴリズムのスムーズド計算量は、頂点数の平方根に対して指数関数的に大きくなる可能性がある。
Abstract
本論文では、最大カット問題に対するローカル探索アルゴリズムの一つである3-FLIPアルゴリズムのスムーズド解析を行っている。
主な内容は以下の通り:
頂点数nの グラフGを構築し、FLIP アルゴリズムの実行時間が指数関数的に長くなることを示した(定理1.2)。このグラフは先行研究よりも小さく、構造も単純である。
3-FLIP アルゴリズムのスムーズド解析を行い、頂点数nに対して√nのべき乗に比例する時間がかかる可能性があることを示した(定理1.1)。これは、最大カット問題に対するローカル探索アルゴリズムでは初めての超多項式スムーズド計算量の例である。
3-FLIP アルゴリズムの局所改善量を精密に制御できるグラフHkを構築し、そのグラフ上で指数関数的な長さの改善列が存在することを示した。
Stats
頂点数nのグラフGにおいて、FLIP アルゴリズムの実行時間は Ω(2^n) である。
頂点数nのグラフHkにおいて、3-FLIP アルゴリズムのスムーズド実行時間は 2^Ω(√n) である。