Core Concepts
量子アニーラーは疎なインスタンスでは良好な性能を示すが、密なインスタンスでは劣る。制約付き問題では量子アニーラーの性能が制限される。
Abstract
本研究では、量子アニーラーの性能を評価するための新しい手法を提案している。まず、完全グラフをD-Waveチップ上にほぼ最適に埋め込む。次に、このマッピング関数を使って、様々な密度の論理グラフを生成する。これらのグラフを用いて、無制約および制約付きの最適化問題のインスタンスを作成し、量子アニーラーと効率的な古典的ソルバーの性能を比較する。
結果として、量子アニーラーは密度が10%未満の無制約問題で良好な性能を示すが、制約付き問題では制約項の影響により性能が制限されることが分かった。密なインスタンスでは、古典的ソルバーの方が効率的である。このように、本研究は量子コンピューターが有効に活用できる問題の特徴を明らかにしている。
Stats
密度が0.02以下の無制約最大カット問題では、量子アニーラーが古典的ソルバーを上回る
密度が0.1以上の無制約最大カット問題では、古典的ソルバーの方が優れる
制約付き問題では、量子アニーラーの性能が制限される
Quotes
"量子アニーラーは疎なインスタンスでは良好な性能を示すが、密なインスタンスでは劣る。"
"制約付き問題では量子アニーラーの性能が制限される。"