Core Concepts
酸素フリー条件下での化学気相堆積法によりグラフェンを高い再現性と品質で合成できることを示した。
Abstract
本研究では、化学気相堆積法によるグラフェンの合成において、微量の酸素が大きな影響を及ぼすことを明らかにした。
酸素フリーの条件下では、グラフェンの核生成と成長が高速かつ再現性良く進行し、コンパクトなモデルで記述できる。
一方、微量の酸素の存在により、核生成が抑制され、成長が遅くなり不完全になる。
酸素の影響はグラフェンの表面汚染、ラマンスペクトルのD ピークの出現、電気伝導度の低下などの品質低下につながる。
酸素フリー条件下で作製したエピタキシャルグラフェンは、汚染がなく、D ピークも検出されない。
ドライ転写とボロンナイトライドのエンカプセル化後も、剥離グラフェンに匹敵する優れた室温電気輸送特性を示す。
グラファイトゲート型デバイスでは、整数量子ホール効果と分数量子ホール効果が明瞭に観測された。
微量酸素の除去の重要性を示すことで、CVD システムの設計と運転に指針を与えた。
酸素フリーCVD合成によるグラフェンの再現性と品質の向上は、基礎研究と応用展開に大きな影響を及ぼすと期待される。
Stats
酸素フリー条件下では、グラフェンの核生成と成長が高速かつ再現性良く進行する。
微量の酸素の存在により、核生成が抑制され、成長が遅くなり不完全になる。
酸素フリー条件下で作製したエピタキシャルグラフェンは、汚染がなく、ラマンスペクトルのD ピークも検出されない。
ドライ転写とボロンナイトライドのエンカプセル化後のグラフェンデバイスでは、整数量子ホール効果と分数量子ホール効果が明瞭に観測された。
Quotes
酸素フリー条件下での化学気相堆積法によりグラフェンを高い再現性と品質で合成できることを示した。
微量の酸素の存在により、核生成が抑制され、成長が遅くなり不完全になる。
酸素フリー条件下で作製したエピタキシャルグラフェンは、汚染がなく、ラマンスペクトルのD ピークも検出されない。