Core Concepts
高エントロピー合金や触媒の研究において、機械学習ポテンシャルの利用が増加しており、EquiformerV2モデルを調整・微調整することで精度が向上し、計算スループットが大幅に向上していることを示す。
Abstract
高エントロピー材料や触媒の研究は、組成空間の高次元性や多数のマイクロステートによって制約されている。
機械学習アルゴリズムは高スループット計算を可能にし、OC20データセットから訓練されたEquiformerV2アルゴリズムはHEA組成で最新の性能を発揮する。
S2EFとIS2REモデルは異なるタスクに特化し、知識蒸留プロセスで相互補完的な役割を果たす。
DFT計算に代わる事前訓練済みモデルは、データ取得時間を大幅に削減し、HEAsおよびHEMsで不可能だった研究を実現する。
導入
触媒研究は有序結晶構造に焦点を当ててきたが、高エントロピー合金や材料では多数のバインディングサイトが存在し、DFT計算コストが制約となっている。
機械学習アルゴリズムは高スループット計算を可能にし、OC20データセットから訓練されたEquiformerV2アルゴリズムはHEA組成で最新の性能を発揮する。
方法
DFTシミュレートされたfcc(111) 3x3x5原子サイズのAg-Ir-Pd-Pt-Ruスラブデータセットを使用してモデルの微調整とテストを行った。
S2EFおよびIS2REモデルの微調整ではさまざまなパラメーターが使用され、それぞれ異なるトレーニングセットから情報が抽出された。
結果と議論
EquiformerV2-153M S2EFモデルはHEAサンプルでS2EFおよびIS2REタスクで最先端の性能を発揮し、「Atoms of Interest」フィルターによって精度が向上した。
IS2REタスクではDFT→S2EF→IS2REアプローチが正確さを向上させることが示唆された。
Stats
ゼロショット推論時にOHおよびOの吸着エネルギー推定値が改善される(MAE: 0.030 eV)。
IS2REタスクではOHおよびO吸着エネルギー予測値(MAE: ~0.040 eV)。