Core Concepts
合成画像を使うことで、実画像のみを使う場合に比べて、深層学習モデルの予測精度を向上させることができる。また、深層学習の予測結果を使って、合成画像生成モデルの改善にもつなげることができる。
Abstract
本研究では、深層学習を用いた植物の特徴抽出について、実画像と合成画像の活用方法を検討している。
まず、トウモロコシの葉数予測実験を行った。実画像のみを使った場合と、実画像に合成画像を加えた場合を比較したところ、合成画像を加えることで予測精度が向上した。特に実画像が少ない場合に効果が大きかった。一方、実画像が多くなるにつれ、合成画像の効果は徐々に小さくなった。これは、合成画像の品質が高かったことが要因と考えられる。
次に、ナタネの花序枝数予測実験を行った。ここでは、合成画像のみを使った場合でも、実画像を使った場合と同程度の精度が得られた。ただし、合成画像と実画像を組み合わせた場合は、必ずしも精度が向上するわけではなかった。合成画像の品質が重要で、モデルの改良を重ねることで、より精度の高い合成画像が生成できるようになった。
この過程で、深層学習の予測結果を使って、合成画像生成モデルの改善にもつなげることができた。つまり、両者のフィードバックループを構築できたのが本研究の特徴である。
Stats
トウモロコシの葉数予測実験では、実画像8枚を使った場合の平均絶対誤差は0.45であった。
ナタネの花序枝数予測実験では、実画像285枚と合成画像1200枚(CS4)を使った場合の平均絶対誤差は0.75であった。