Core Concepts
提案手法DMNSは、クエリノードに条件付けされた拡散モデルを用いて、多段階のネガティブサンプルを柔軟に生成し、グラフリンク予測の性能を向上させる。
Abstract
本論文は、グラフリンク予測のための新しいネガティブサンプリング手法DMNSを提案している。
従来のネガティブサンプリング手法は、事前定義されたヒューリスティックスや敵対的生成ネットワークを用いるが、ネガティブサンプルの「難易度」を柔軟に制御するのが難しい。
DMNSは、クエリノードに条件付けされた拡散モデルを用いて、多段階のネガティブサンプルを生成する。これにより、学習の初期段階では容易なサンプル、後期段階では難しいサンプルを使い分けることができる。
理論的に、DMNSのネガティブサンプル分布は「部分線形正の原理」に従うことが示される。
複数のベンチマークデータセットでの実験結果から、DMNSが既存手法を上回る性能を示すことが確認された。
Stats
提案手法DMNSは、既存手法と比べて、Coraデータセットでは平均精度(MAP)が0.793、正規化DCG(NDCG)が0.844と最高性能を示した。
Citeserデータセットでは、MAPが0.790、NDCGが0.841と最高性能を示した。
Coauthor-CSデータセットでは、MAPが0.871、NDCGが0.903と最高性能を示した。
Actorデータセットでは、MAPが0.600、NDCGが0.696と最高性能を示した。