Core Concepts
提案手法ARPMは、ソースドメインのプライベートクラスデータの重要性を低減するための対抗的な再重み付けモデルと、ターゲットドメインの予測の不確実性を低減するための$\alpha$-パワー最大化メカニズムを導入することで、部分ドメイン適応の性能を向上させる。
Abstract
本研究では、部分ドメイン適応(PDA)のための新しい手法であるARPMを提案する。PDでは、ソースドメインにターゲットドメインにない私有クラスが存在するため、これらのデータが負の転移を引き起こす可能性がある。
ARPMでは、以下の2つの主要な技術を導入している:
対抗的再重み付けモデル: ソースドメインデータを再重み付けすることで、ソースのプライベートクラスデータの重要性を低減する。具体的には、ターゲットドメイン分布とソースドメインの再重み付け分布のワッサーシュタイン距離を最小化することで、ソースのプライベートクラスデータに小さな重みを割り当てる。
$\alpha$-パワー最大化: ターゲットドメインデータの予測の不確実性を低減するために、分類スコアの$\alpha$-パワーの和を最大化する損失関数を導入する。これにより、ターゲットドメインの共通クラスデータの予測精度を高めることができる。
さらに、近傍相互クラスタリングを利用してターゲットドメインでの認識モデルの堅牢性を高めている。
提案手法ARPMを5つのPDAベンチマークデータセットで評価した結果、最新のPDA手法を上回る性能を示した。また、各コンポーネントの有効性を確認するための ablation studyも行っている。
理論的には、ターゲットドメインでの期待誤差を、ソースドメインの共通クラスデータの期待誤差、および認識モデルの堅牢性と予測の不確実性の関数として上界を導出し、提案手法がこの上界を最小化することを示した。
さらに、提案手法をオープンセットドメイン適応、ユニバーサルドメイン適応、テストタイム適応にも拡張し、有用性を検証した。
Stats
ソースドメインの共通クラスデータはターゲットドメインデータに近いが、ソースのプライベートクラスデータはターゲットドメインデータから遠い
ターゲットドメインの予測の不確実性を低減することで、ターゲットドメインの共通クラスデータの予測精度を高められる
Quotes
"PDAでは、ソースドメインにターゲットドメインにない私有クラスが存在するため、これらのデータが負の転移を引き起こす可能性がある。"
"提案手法ARPMは、ソースドメインのプライベートクラスデータの重要性を低減するための対抗的な再重み付けモデルと、ターゲットドメインの予測の不確実性を低減するための$\alpha$-パワー最大化メカニズムを導入することで、部分ドメイン適応の性能を向上させる。"