Core Concepts
大規模言語モデルを用いたプロンプト最適化の設計に関する新しい視点を提案する。勾配ベースのモデル最適化器との類推分析に基づき、更新方向と更新手法の2つの重要な要素を特定し、それらを活用してより高度なプロンプト最適化手法を開発する。
Abstract
本論文は、大規模言語モデル(LLM)をプロンプト最適化器として活用する新しい手法を提案している。
まず、著者らは勾配ベースのモデル最適化器と LLM ベースのプロンプト最適化器の間に重要な類似点を見出す。具体的には、両者に共通する2つの重要な要素、すなわち「更新方向」と「更新手法」を特定する。
次に、この類推に基づき、LLM ベースのプロンプト最適化器の設計に関する新しい戦略を提案する。更新方向については、関連性に基づくトラジェクトリ検索や要約ベースのトラジェクトリ活用などの手法を検討する。更新手法については、編集ベースの洗練と生成ベースの洗練、さらにはプロンプトの変化量を制御するための手法を提案する。
これらの戦略を組み合わせた新しいプロンプト最適化手法「GPO」を開発し、複雑な推論タスク、知識集約型タスク、一般的な NLP タスクなどで評価を行う。その結果、GPO は既存手法と比べて高い性能を示し、効率的な最適化も可能であることが確認された。
本研究は、LLM ベースのプロンプト最適化の設計に関する新しい指針を提供するものであり、LLM の能力をより効果的に引き出すための重要な一歩となっている。
Stats
提案手法GPOは、既存手法と比べて最大56.8%のパフォーマンス向上をもたらした。
GPOは、最大55.3%の追加的な改善をもたらした。
GPOは、既存手法と比べて少ないトークン数で高い性能を達成した。
Quotes
"LLMベースのプロンプト最適化は、モデル最適化と同様の目的を持つが、これまで体系的な研究が行われていなかった。"
"本研究では、勾配ベースのモデル最適化との類推分析に基づき、LLMベースのプロンプト最適化の設計に関する新しい指針を提案する。"
"GPOは、複雑な推論タスクや知識集約型タスクなどで高い性能を示し、効率的な最適化も可能であることが確認された。"