Core Concepts
部分観測マルコフ決定過程において、関連情報を保持しつつ不要な情報を除去する有用な表現を学習する手法を提案する。
Abstract
本研究では、部分観測マルコフ決定過程(POMDP)における表現学習の問題を扱う。特に、有限メモリPOMDPと呼ばれる非マルコフ環境を対象とし、逆モデルを一般化することで、エージェントに関連した状態表現を学習する手法を提案する。
まず、直感的な逆モデルベースの手法では失敗することを示し、過去と未来の情報を利用する「マスク付き逆運動学(MIK+A)」を提案する。理論的な分析と実験的な検証により、MIK+Aが部分観測環境でも状態表現を正しく学習できることを示す。
具体的には以下の通り:
直感的な逆モデルベースの手法では、状態表現を正しく学習できないことを示す理論的な反例を提示する。
過去と未来の情報を利用するMIK+Aを提案し、理論的に状態表現を正しく学習できることを示す。
加速度制御、情報マスキング、第一人称視点制御、遅延信号などの部分観測環境で実験的に検証し、MIK+Aが優れた性能を示すことを確認する。
さらに、オフラインRLタスクにおいても、部分観測下でMIK+Aが優れた表現学習を行えることを示す。
Stats
部分観測環境下でも、MIK+Aは他の手法と比べて高い状態推定精度を示す。
特に、過去と未来の情報を利用することで、状態表現の学習が大幅に改善される。
Quotes
"部分観測環境下でも、MIK+Aは他の手法と比べて高い状態推定精度を示す。"
"過去と未来の情報を利用することで、状態表現の学習が大幅に改善される。"