Core Concepts
正規化フローを使用して、未知の正規化定数を持つ事後分布からベイズ証拠を効率的に推定する新しい手法を提案する。
Abstract
本研究では、正規化フローを使用して、未知の正規化定数を持つ事後分布からベイズ証拠を効率的に推定する新しい手法を提案している。正規化フローは、複雑な確率分布を単純な基底分布に写像する可逆かつ微分可能な変換を学習する手法である。
本手法の主な特徴は以下の通り:
既存の事後分布サンプルから、ベイズ証拠とその数値的不確定性を推定することができる。
正規化フローを使うことで、特に高次元の場合に、鋭い特徴を持つ事後分布に対してより頑健である。
変分推論、マルコフ連鎖モンテカルロサンプリングなど、未知の正規化定数を持つ事後分布を生成する様々な手法に適用可能である。
提案手法を、解析的に既知の証拠を持つ分布や、解析的に未知の証拠を持つ分布を用いて検証した。結果、提案手法は既存の手法と比べて、より正確かつ効率的にベイズ証拠を推定できることが示された。特に高次元の場合に優位性が高い。
本手法は、重力波天文学、系外惑星探査、宇宙論などの分野で、効率的なモデル比較に役立つと期待される。
Stats
2次元ガウス分布の正規化定数は(2π)^(d/2) * |σ|^(1/2)
5つのガウス分布の混合モデルの正規化定数は(2π)^(d/2) * Σ_j |σj|^(1/2) / 5
ローゼンブロック分布の正規化定数は解析的に未知