Core Concepts
基地局がEMF規制に準拠しつつ、ユーザーパフォーマンスへの悪影響を最小限に抑えるためのEIRP制御手法を提案する。
Abstract
本論文では、基地局のEMF(電磁界)露出を制限する国際規制に準拠しつつ、ユーザーパフォーマンスへの悪影響を最小限に抑えるEIRP(等方輻射電力)制御手法を提案している。
具体的には以下の3つの目的を達成するための手法を検討している:
EMF規制に準拠するため、時間平均のEIRPに上限を設ける
最小限のEIRP水準を維持する
常に無線リソース不足を回避する
まず、上記の制約条件を満たすEIRP予算(許容範囲)を正確に計算する手法を提案した。これには線形計算量の正確な手法と定数計算量の保守的な近似手法の2つを示した。
次に、Drift-Plus-Penalty理論に基づくEIRP制御手法を提案した。これは、将来の無線リソース不足を回避するため、必要に応じて先行してEIRP消費を抑制する。制御パラメータVを適切に設定することで、トラフィック負荷に応じて最適なEIRP制御が可能となる。
数値評価の結果、提案手法は、EMF規制に準拠しつつ、ユーザーパフォーマンスへの悪影響を最小限に抑えられることを示した。
Stats
時間平均のEIRP消費は、設定された上限値C以下でなければならない
最小限のEIRP水準ρCを常に維持しなければならない