Core Concepts
提案したSAFE-Netは、sEMGシグナルを効率的に圧縮し、運動学的特徴と生物学的特徴に階層的に分解することで、被験者間の関節角度推定精度を向上させる。
Abstract
本研究では、効率的なsEMGベースの関節角度推定のためのSAFE-Netを提案した。
まず、Spike-driven Sparse Attention Encoder (SSAE)を用いてsEMGシグナルを圧縮し、計算コストを大幅に削減した。
次に、Spiking Attentional Feature Decomposition (SAFD)モジュールを用いて、圧縮された特徴を運動学的特徴と生物学的特徴に階層的に分解した。
運動学的特徴を用いて関節角度を推定し、生物学的特徴を用いて被験者識別を行うことで、被験者間の関節角度推定精度を向上させた。
実験結果から、提案手法はInformerやSpikformerと比較して、推定精度と計算効率の両面で優れていることが示された。
特に、被験者間の関節角度推定精度が大幅に向上しており、リハビリ用下肢装着ロボットの同期かつ比例的な制御に貢献できると期待される。
Stats
sEMGシグナルの圧縮により、Informerと比較して60.8%、Spikformerと比較して61.8%の浮動小数点演算数の削減が可能である。
また、理論消費電力はInformerと比較して39.1%、Spikformerと比較して37.5%の削減が可能である。