Core Concepts
Trim66 遺伝子の欠損は父親由来で子宮内過成長を引き起こす。
Abstract
本研究では、Trim66 遺伝子の欠損が父親由来で子宮内過成長を引き起こすことを明らかにした。Trim66 は主に精子細胞の後期段階である丸精子細胞と伸長精子細胞で発現しており、その PHD-ブロモドメインが ヒストン H3 のN末端の非メチル化リジン4を認識することが示された。Trim66 欠損マウスの精子細胞では、ヒストンアセチル化やH3K4メチル化に関わる遺伝子の発現が上昇していたが、精子のH3K4me3パターンには有意な変化は見られなかった。一方、Trim66 欠損の父親由来で生まれた仔マウスは出生時に平均6.9%重かった。この過成長表現型は父性効果であり、母親由来では見られなかった。以上より、Trim66 欠損による父性効果が子宮内過成長を引き起こすことが明らかになった。
Stats
野生型マウスの仔マウスの出生時平均体重は1.31 g ± 0.176 g
Trim66gfp/gfp ホモ接合体の父親由来の仔マウスの出生時平均体重は1.40 g ± 0.187 g
Trim66phd/phd ホモ接合体の父親由来の仔マウスの出生時平均体重は1.38 g ± 0.193 g
Quotes
"Trim66-mutant males, but not females, sired pups overweight at birth, hence revealing that Trim66 mutations cause a paternal effect phenotype."
"Unexpectedly, Trim66-null males, but not females, sired pups overweight at birth, hence revealing that Trim66 mutations cause a paternal effect phenotype."