Core Concepts
結核菌のATP合成酵素と人間のATP合成酵素の構造解析により、結核治療薬の副作用を最小限に抑えることができる。
Abstract
2005年、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)を阻害する化合物が発見された。その標的はATP合成酵素であり、生物界に広く保存されているこの酵素を標的とすることで、結核治療薬の開発が期待された。しかし、人間のATP合成酵素も同時に阻害されるため、毒性の問題が懸念されていた。
本研究では、結核菌のATP合成酵素と人間のATP合成酵素の高分解能構造解析を行った。その結果、結核治療薬であるベダキリンとその誘導体TBAJ-587が、両者の酵素に異なる様式で結合することが明らかになった。この知見を活かすことで、結核治療薬の副作用を最小限に抑えつつ、高い治療効果を発揮する新薬の開発が期待できる。
Stats
結核菌のATP合成酵素と人間のATP合成酵素の構造解析により、両者の酵素に対する結核治療薬の結合様式の違いが明らかになった。
この知見を活かすことで、結核治療薬の副作用を最小限に抑えつつ、高い治療効果を発揮する新薬の開発が期待できる。
Quotes
「結核菌のATP合成酵素と人間のATP合成酵素の構造解析により、両者の酵素に対する結核治療薬の結合様式の違いが明らかになった。」
「この知見を活かすことで、結核治療薬の副作用を最小限に抑えつつ、高い治療効果を発揮する新薬の開発が期待できる。」