Core Concepts
単一の歪んだ指紋画像から直接的に密な歪み場を推定し、指紋を正常化する手法を提案する。
Abstract
本論文では、単一の歪んだ指紋画像から直接的に密な歪み場を推定する手法を提案している。従来の主成分分析に基づく手法は、指紋の姿勢推定の精度に依存し、複雑な歪みパターンを正確に復元できないという問題があった。
提案手法では、多スケールの特徴情報を活用し、指紋の姿勢推定を必要とせずに、局所的および全体的な歪みパターンを捉えることができる。さらに、より多様な指紋の歪みパターンを含むデータベースを構築し、実験を行った。
その結果、提案手法は従来手法と比べて、歪み場の推定精度、正規化された指紋の照合性能、モデルの複雑さ、推論の効率性の全てにおいて優れた性能を示した。特に、大きな歪みを含む指紋に対して顕著な改善が見られた。
Stats
歪みの大きい領域では、密な推定手法(U-Netおよび提案手法)が、主成分分析ベースの手法[12,9]よりも優れた性能を示す。
提案手法は、大きな歪みと小さな歪みの両方の領域で最も高い推定精度を達成する。
提案手法は、他の手法と比べて最小のパラメータ数を持ち、推論時間も短い。
Quotes
"従来の rectification アルゴリズムは主成分表現に基づいて歪み場を推定するが、その精度は限定的であり、指紋姿勢の推定精度に大きく依存する。"
"提案手法では、指紋の姿勢推定を必要とせずに、局所的および全体的な歪みパターンを捉えることができる。"
"提案手法は、従来手法と比べて、歪み場の推定精度、正規化された指紋の照合性能、モデルの複雑さ、推論の効率性の全てにおいて優れた性能を示した。"