Core Concepts
提案するフーリエニューラルオペレーターベースのフレームワークは、入力画像のサイズに依存せずに、同時に複数のサイズの画像を訓練することができる。これにより、3次元デジタル多孔質媒体の透過率を効果的に予測することができる。
Abstract
本研究では、入力画像のサイズに依存しないフーリエニューラルオペレーター(FNO)を利用した新しい深層学習フレームワークを提案している。従来のCNNとは異なり、FNOは入力画像のサイズに依存せず、任意のサイズの画像を処理することができる。
提案するフレームワークでは、FNOレイヤーの出力にスタティックなマックスプーリングを適用することで、入力画像のサイズに依存せずに分類を行うことができる。具体的には、FNOレイヤーの出力チャンネル幅に応じたプーリングを行うことで、異なるサイズの入力画像を同時に学習することが可能となる。
この手法を3次元デジタル多孔質媒体の透過率予測に適用した結果、従来の適応的マックスプーリングを用いた手法と比較して優れた性能を示した。提案手法では、訓練データに含まれる3種類のサイズ(40^3、48^3、56^3)の多孔質媒体に対して、テストデータでR^2スコアが0.96以上と高い精度を達成した。一方、従来手法では過学習が生じ、性能が大幅に低下した。
さらに、提案手法の一般化性能を検証するため、訓練時に使用していないサイズ(36^3、44^3、52^3、60^3)の多孔質媒体に対しても高いR^2スコアが得られ、優れた一般化性能を示した。
Stats
多孔質媒体の透過率は20 mDから200 mDの範囲にある。
提案手法は、テストデータ(375サンプル)に対して、R^2スコアが0.96809を達成した。
サイズ別のR^2スコアは、40^3が0.96830、48^3が0.96978、56^3が0.96607であった。