Core Concepts
VRヘッドセットから得られたデータを用いた眼球運動ベースのバイオメトリクス認証は、高性能アイトラッカーのデータと比較して、短期的には同等以上の性能を示す。
Abstract
本研究は、眼球運動データを用いたバイオメトリクス認証の有効性を評価することを目的としている。特に、VRヘッドセットから収集したデータと高性能アイトラッカーから収集したデータを比較分析している。
短期的な評価では、VRヘッドセットのバイオメトリクス性能が高性能アイトラッカーと同等以上であることが示された。等誤り率(EER)は1.67%、10^-4の偽受入率(FAR)における偽拒否率(FRR)は22.73%と良好な結果が得られた。一方で、長期的な評価では性能が低下する傾向にあった。
バイノキュラー(両眼)データを使用した場合、モノキュラー(単眼)データと比べて、EERが低く、d-primeが高いなど、バイオメトリクス性能が優れていることが明らかになった。ただし、FRRが高くなる傾向にあり、ユーザビリティの観点では課題が残る。
全体として、VRヘッドセットから得られる眼球運動データは、高性能アイトラッカーと遜色ない、あるいはそれ以上のバイオメトリクス性能を示すことが確認された。特に短期的な評価では、VRヘッドセットの有用性が示唆された。
Stats
眼球運動データの空間精度の中央値はGBVRが0.0663、GB-250Hzが0.0141、GB 1000Hzが0.0041である。
眼球運動データの空間精度の中央値はGBVRが1.6453、GB-250Hzが0.2617、GB 1000Hzが0.2117である。
Quotes
"VRヘッドセットから得られたデータを用いた眼球運動ベースのバイオメトリクス認証は、高性能アイトラッカーのデータと比較して、短期的には同等以上の性能を示す。"
"バイノキュラー(両眼)データを使用した場合、モノキュラー(単眼)データと比べて、EERが低く、d-primeが高いなど、バイオメトリクス性能が優れていることが明らかになった。"