Core Concepts
本研究では、動的に変化するナップサック容量と確率的な重量を持つアイテムからなる動的確率制約ナップサック問題を解決するために、3目的進化アルゴリズムを提案する。この新しいアプローチは、期待値と分散の2つの不確実性の要素を別々の目的関数として扱うことで、任意の信頼水準に対して最適な解を同時に見出すことができる。
Abstract
本研究では、動的に変化するナップサック容量と確率的な重量を持つアイテムからなる動的確率制約ナップサック問題を扱う。
まず、2目的最適化アプローチを提案する。これは、利益を最大化し、確率制約重量を最小化することを目的とする。確率制約重量は、アイテムの重量が正規分布に従うことを利用して正確に計算できる。
次に、3目的最適化アプローチを提案する。これは、利益の最大化、期待重量の最小化、分散の最小化の3つの目的関数を同時に最適化する。この新しいアプローチにより、任意の信頼水準に対して最適な解を同時に見出すことができる。
実験では、2つのマルチ目的進化アルゴリズム(GSEMO、MOEA/D)を用いて、2目的と3目的のアプローチを比較する。結果、3目的アプローチが動的確率制約ナップサック問題に対して優れた性能を示すことが分かった。特に、動的変化が頻繁な場合や重量の分散が大きい場合に、3目的アプローチの優位性が顕著であった。
Stats
重量の期待値の最大値は、n * μmax
重量の分散の最大値は、n * vmax