Core Concepts
MMP-9は、BDNF依存性のシグナル伝達を介して、構造的シナプス可塑性を制御する。
Abstract
本研究では、MMP-9の活性が構造的長期増強(sLTP)に必要不可欠であることを示した。MMP-9は、シナプス刺激に応答して数秒以内に放出され、TrkBレセプターの活性化を促進する。さらに、in vitroの実験では、MMP-9がproBDNFをmBDNFに変換することが明らかになった。これらの結果は、MMP-9がBDNFの成熟化とTrkBの活性化を通じて、シナプス可塑性を制御する自己分泌的なメカニズムを支持している。
Stats
MMP-9阻害剤の投与により、sLTPの誘導時と維持相の両方で、スパイン体積の増大が有意に抑制された。
MMP-9 KOマウスでは、sLTPの誘導初期(1-3分)の段階でのみ、スパイン体積の増大が抑制された。
MMP-9阻害剤の投与により、sLTP誘導後のTrkBの活性化が有意に減少した。
MMP-9 KOマウスでも、sLTP誘導後のTrkBの活性化が有意に減少した。
in vitroの実験では、活性型MMP-9がproBDNFをmBDNFに変換することが示された。
Quotes
"MMP-9は、BDNF依存性のシグナル伝達を介して、構造的シナプス可塑性を制御する。"
"MMP-9は、シナプス刺激に応答して数秒以内に放出され、TrkBレセプターの活性化を促進する。"
"MMP-9がproBDNFをmBDNFに変換することが明らかになった。"