この研究では、ショウジョウバエの脳内において、短期記憶と長期記憶の形成が、ドーパミンニューロンによる報酬・罰シグナルの統合的な制御下にあることが明らかにされた。
具体的には以下の知見が得られた:
ドーパミンニューロンは、嗅覚刺激の先天的な価値と学習された価値を異なるサブタイプで異なる時間経過で符号化する。
学習初期では、特定のドーパミンニューロンが短期記憶の形成を制御する。
その後の学習により、短期記憶形成を抑制する回路が減弱し、別のドーパミンニューロンが長期記憶の形成を制御するようになる。
コンピューターモデルと実験結果から、この回路機構がドーパミンシグナルを介して短期記憶と長期記憶の動的な相互作用を実現していることが示された。
この知見は、ドーパミンシグナルが脳内の記憶システムを統合的に制御する一般的な仕組みを示唆しており、哺乳類の大脳基底核などでも同様の機構が働いている可能性がある。
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by Cheng Huang,... at www.nature.com 07-22-2024
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