Core Concepts
バゾーカ/Par-3は細胞皮質および細胞間接合部に局在するが、核およびニューロ筋接合部への局在は確認されなかった。
Abstract
本研究では、バゾーカ/Par-3の細胞内局在について系統的に再評価を行った。様々な抗体を用いた免疫染色や、バゾーカ-GFPフュージョンタンパク質を発現する系統を用いた解析を行った。その結果、以下のことが明らかになった:
複数の抗バゾーカ抗体を用いた免疫染色では、核膜への局在が観察された。しかし、
バゾーカ-GFPフュージョンタンパク質では核膜への局在は確認されなかった。
バゾーカ欠損クローンでも核膜への免疫染色シグナルが残存したことから、この核膜局在シグナルはバゾーカ特異的ではないことが示された。
ニューロ筋接合部への局在についても同様に、バゾーカ-RNAiによる発現抑制では局在シグナルに変化がみられず、実際の局在とは異なることが明らかになった。
以上より、これまで報告されていたバゾーカの核膜およびニューロ筋接合部への局在は、免疫染色上のアーティファクトであると結論付けられた。