Core Concepts
ベベル端エピタキシーを用いることで、ニッケル基板上に大面積の菱面体窒化ホウ素単結晶を正確に作製できる。
Abstract
本研究では、ベベル端エピタキシーを用いて、ニッケル基板上に大面積の菱面体窒化ホウ素(rBN)単結晶を作製する手法を報告している。rBNは、六方晶窒化ホウ素と比べて優れた誘電特性、光学非線形性、界面強誘電性を有するが、大面積単結晶の作製が困難であった。
本手法では、ニッケル基板の段差を利用して、各BN層の結晶配向と積層構造を正確に制御することに成功した。基板表面のテラス(100)面とベベル(110)面の境界部分で核生成が起こり、各BN層の窒素-ホウ素結合方向と菱面体積層構造が一致するよう成長した。
作製したrBN単結晶は、高いキュリー温度を示す強誘電性を有することが確認された。本手法は、2次元材料の積層構造を精密に制御する上で有効な手段となる。
Stats
rBNは六方晶窒化ホウ素と比べて、優れた誘電特性、光学非線形性、界面強誘電性を有する。
作製したrBN単結晶は高いキュリー温度を示す強誘電性を有する。
Quotes
「ベベル端エピタキシーを用いることで、ニッケル基板上に大面積の菱面体窒化ホウ素単結晶を正確に作製できる。」
「本手法は、2次元材料の積層構造を精密に制御する上で有効な手段となる。」