Core Concepts
データのみを使って、線形時不変システムの信号時間論理仕様を満たす制御器を直接合成する手法を提案する。
Abstract
本論文では、線形時不変システムの動作を完全に記述するモデルを必要とせずに、入出力データのみから直接的に制御器を合成する手法を提案している。
まず、入出力データから得られる行列表現を用いて、システムの動作を特徴づける。次に、この特徴づけを用いて、信号時間論理仕様を満たす最適な制御入力を合成する。有界な仕様に対しては、混合整数線形計画問題として定式化し、解くことができる。また、無界な仕様に対しては、有限長の軌道に続く周期的な軌道を構成することで対応する。
シミュレーション例を通して、提案手法の有効性を示している。車群制御と建物温度制御の事例研究では、データのみから直接的に制御器を合成し、所望の仕様を満たすことができることを確認した。
Stats
車群制御の事例では、入力uの大きさを最小化する場合と、出力yの大きさを最小化する場合の2つの結果を示している。
建物温度制御の事例では、室温Tt,roomが時変の快適温度Tt,comfを上回るよう制御している。