Core Concepts
ベイズ学習の相関エントロピー基準を導入することで、疎性と頑健性を同時に実現できる。提案手法は、ノイズの多い脳記録からの筋活動再構築タスクにおいて優れた性能を示す。
Abstract
本研究では、ベイズ学習の相関エントロピー基準を導入した新しい頑健な疎回帰手法を提案した。
まず、相関エントロピー基準の内在的な誤差分布を導出し、これを尤度関数として利用した。さらに、自動関連度決定法を用いた疎プライオル分布を組み合わせることで、ノイズに対する頑健性と疎性を同時に実現できる。
提案手法を評価するため、以下の3つのシナリオを検討した:
合成データセット: 入力変数にノイズを付与した高次元回帰タスク。提案手法は従来手法よりも高い予測精度と特徴選択性能を示した。
皮質電流源からの筋活動再構築: 提案手法は従来手法に比べ、相関係数が高く、二乗平均平方根誤差が低い結果を示した。
EEGからの筋活動再構築: 提案手法は従来手法に比べ、ほとんどすべてのセッションで有意に優れた性能を示した。
以上の結果から、提案手法は頑健性と疎性を兼ね備えており、ノイズの多い脳記録からの筋活動再構築に有効であることが示された。このような頑健な脳活動デコーディング手法は、脳機械インタフェースの発展に貢献できると期待される。
Stats
ノイズの多い入力変数を用いた合成データセットでは、提案手法のほうが従来手法よりも高い相関係数と低い二乗平均平方根誤差を示した。
皮質電流源を用いた筋活動再構築タスクでは、提案手法は従来手法に比べ、14セッションのうち12セッションで有意に高い相関係数を、9セッションで有意に低い二乗平均平方根誤差を示した。
EEGを用いた筋活動再構築タスクでは、提案手法は従来手法に比べ、14セッションのうち全てのセッションで有意に高い相関係数を、11セッションで有意に低い二乗平均平方根誤差を示した。
Quotes
"提案手法は頑健性と疎性を兼ね備えており、ノイズの多い脳記録からの筋活動再構築に有効である。"
"このような頑健な脳活動デコーディング手法は、脳機械インタフェースの発展に貢献できると期待される。"