Core Concepts
提案手法は、点群の表面情報と時間的な循環一貫性を考慮することで、従来手法よりも正確なシーンフローを推定できる。
Abstract
本研究では、自己教師学習によるシーンフロー推定手法の性能向上を目的としている。従来手法では、点群の空間的な近接性に基づいて剛体クラスタを定義し、その中での運動の一貫性を正則化項として用いていた。しかし、このクラスタ定義では、同一物体内でも複数のクラスタが生成されたり、異なる物体が同一クラスタに含まれるなどの問題があった。
そこで本手法では、以下の2つの新しい正則化項を提案している:
表面法線の類似性に基づいたクラスタ定義: 点群の表面情報を考慮することで、より適切な剛体クラスタを生成できる。
時間的な循環一貫性: 推定したシーンフローを用いて、ソース点群からターゲット点群への変換と、その逆変換を一致させることで、より整合性の高いフローを得られる。
提案手法は、既存の自己教師学習ベースのシーンフロー推定手法に組み込むことができ、ステレオカメラデータとLiDARデータの両方で大幅な性能向上を示した。特に、LiDARデータにおいて、従来手法の弱点であった物体境界の不整合を大幅に改善できることが確認された。
Stats
物体の剛体運動を表す3Dベクトルの誤差が0.05m以下または相対誤差が5%以下の点の割合は、提案手法によって97.1%まで向上した。
物体の剛体運動を表す3Dベクトルの誤差が0.1m以下または相対誤差が10%以下の点の割合は、提案手法によって98.6%まで向上した。
Quotes
"提案手法は、点群の表面情報と時間的な循環一貫性を考慮することで、従来手法よりも正確なシーンフローを推定できる。"
"提案手法は、既存の自己教師学習ベースのシーンフロー推定手法に組み込むことができ、ステレオカメラデータとLiDARデータの両方で大幅な性能向上を示した。"