Core Concepts
ソーシャルメディアのテキストデータから、深層学習とLarge Language Modelを用いて、認知行動療法で重要な認知経路を抽出する手法を提案している。
Abstract
本研究では、ソーシャルメディアのデータを収集し、認知行動療法の理論的枠組みに基づいて注釈付けを行った。その上で、階層的テキスト分類とテキストサマリゼーションの2つのタスクを設定し、深層学習モデルとLarge Language Modelの性能を評価した。
階層的テキスト分類では、ERNIE 3.0モデルが全体のマイクロF1スコアで62.34%の性能を示し、親ノードの分類では優れた結果を得た。一方、子ノードの分類では訓練データの不足により性能が低下した。
テキストサマリゼーションでは、GPT-4が最も高いスコアを記録し、深層学習モデルを上回る性能を示した。ただし、LLMにはハルシネーション(幻覚的な出力)の問題もあり、実用化にはさらなる検討が必要である。
本研究の成果は、ソーシャルメディアデータから認知経路を自動抽出する手法を提示し、心理療法の支援に貢献するものである。今後は、データ不足の問題や、LLMの信頼性向上など、さらなる課題に取り組む必要がある。
Stats
20%以上の人々が抑うつ症状に悩んでいる
中国の抑うつ症状の有病率は6.9%と高い
Quotes
"抑うつは世界的に最も重大な精神疾患の1つであり、世界人口の3.8%が罹患している"
"認知行動療法は抑うつの治療に有効な手法として推奨されている"