Core Concepts
対称指数時間クラスS2Eは最大回路サイズ2^n/nを必要とする。
Abstract
本論文では、範囲回避問題(Avoid)に対する単一値FS2Pアルゴリズムを提案し、その結果として以下の成果を得ている:
S2E ̸⊂i.o.-SIZE[2^n/n]という、ほぼ全域での強い回路下限界を示した。これは、[CHR24]の結果を改善したものである。
ZPENP ̸⊂i.o.-SIZE[2^n/n]およびΣ2E∩Π2E ̸⊂i.o.-SIZE[2^n/n]という、他の重要な回路下限界も導出した。
Avoid問題や組合せ構造の擬決定性FZPPNP構成を与えた。具体的には、ランゼー グラフ、剛性行列、擬乱数生成器、2源抽出器、線形符号、ハードな真理値表、Kpoly-ランダム文字列などの構成が可能である。
アルゴリズムの核心は、Korten[Kor21]の手法を改良し、計算履歴を小さく記述できるようにしたことにある。特に、後順序traversalを用いることで、計算履歴を小さな完全二分木の集まりとして表現できるようになった。この小さな記述が、単一値FS2Pアルゴリズムの構築につながっている。