Core Concepts
自然言語文を一階論理式に変換し、SMTソルバーを使って論理的誤謬を検出する手法を提案する。さらに、検出された誤謬を自然言語で説明する手法も開発した。
Abstract
本研究では、自然言語文を一階論理式に変換し、SMTソルバーを使って論理的誤謬を検出する手法を提案している。具体的には以下の3つのモジュールから成る:
自然言語から一階論理式への変換モジュール:
文を主張と含意に分解し、参照表現、属性、それらの関係を抽出する。
これらの情報を使って一階論理式を生成する。
一階論理式からSMTファイルへの変換モジュール:
生成された一階論理式の否定をSMTファイルに変換する。
SMTソルバー結果の解釈モジュール:
SMTソルバーの結果を自然言語で説明する。満足可能な場合は、なぜ論理的誤謬であるかを示す。
提案手法は、LLMを使った段階的な変換と、SMTソルバーを組み合わせることで、論理的誤謬を効果的に検出できる。また、SMTソルバーの結果を自然言語で解釈することで、検出結果をわかりやすく説明できる。
実験の結果、提案手法は既存手法よりも優れた性能を示し、特に気候変動関連の論理的誤謬を高精度で検出できることが分かった。
Stats
時々インフルエンザワクチンは効果がない。したがって、ワクチンは無意味である。
車を洗うたびに雨が降る。車を洗うことが天気に影響する。
95%の先生がコーヒーが好きだ。だからみんなもコーヒーが好きはずだ。
車を手放したくないから、気候変動対策を支持できない。
Quotes
"論理的誤謬は、議論の論理性を損なう一般的な推論の誤りである。"
"形式的推論ツールを使えば、論理的誤謬を系統的に検出できる。"
"自然言語から論理式への変換は難しいが、LLMを使えば効果的に行える。"